パターンB

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J : 写真集のようなトーンで、というご提案をいただくこともあって、「brown diary」という写真集のイメージから多くいただいたのが、手芸系の小さな動物たちやぬいぐるみ、バービー人形などを使った撮影や、こども服ブランドのカタログとかで、写真集のところどころに差し込まれてる風景写真などの感じも気に入ってもらい、これもお洋服ブランドの冊子というかカタログ、POPなどもありましたね。ティンカーベルやearth music &ecologyなんかやっていましたね。。picnic 360°はCDジャケットや、大きく引き伸ばして撮影のモデルカットの背景写真になったり。

本当はかわいいものが大好きなのに、以前はかわいいものが好きだということを自分が素直に受け入れられなくて、自分にないものを求め、シャープでとんがったものを撮りたくて、若い世代向けのファッション誌をやっていた時期もあり、でも、ゴリゴリにとんがりきれずどこかやわらかい雰囲気があるせいか、ちょっとやわらか系の女性誌やコンサバティブな雑誌にお世話になってる時期もあり、そんなこんないろいろやってるうちに「自分が求めるもの」と「自分が持っているもの」の違いというのが気になってきましてね、それからは、自分の中に持っている感覚をより進化させ表現するような今の自分がある感じです。すると、イメージ物、インテリアなど人物だけではない撮影の幅が自然と広がってきましてね。

「かわいい」というのは難しく、かわいいコがにっこり笑ってるのだってかわいいし、かわいいコがふてくされてるのだってかわいい、個人的にはかわいいコがふてくされてる方が大好きではありますが、やっぱり笑ってるのは無条件にかわいい、でも、そこにひとひねり、ビハインドストーリーを感じるような雰囲気も感じさせたい、そんなことを考えながら、モデル撮影などに関しては、キャラクター、スタッフの意見なんかを総合して日々シャッター押しています。

現場の雰囲気がいいと楽しい写真が撮れるというのを学ばせてもらったのがギャル誌にお世話になっていた頃。プロのモデルではない被写体のコたちの演じる力には限りがあり、コチラで考えた世界観はその通りにはならなく、そのコたちのその日の気分が大きい。自然に演じれる範囲に自分を持って行く必要があり、だからといってこれは妥協ではなく歩み寄りなのです。理想を求めた無理やりな注文ではなく、その歩み寄りラインまでお互いに気持ちよく近づけると、みんなが楽しく、想像した仕上がりとは違う別の完成度ですごい楽しい写真になる。こういう仕上がりにするぞ!というのではなく、こういう仕上がりに向かってみんなで考えよう!といったところでしょう。こういう考え方をよしとしない人もいるだろうが、でもこれがどうやら自分のやり方みたいです。ただ、作品に関しては1人でつくってるせいか、歩み寄りも何もだれもストップをかけないので突っ走ってしまうようで、brown diaryをはじめ、リトルプレスの「ナポリタン、」のようなものが出来上がってしまうのであります。っとっと、すみません、一気にお話してしまいましたね、

E : いえいえ、とすると取材もファッションも、他ジャンルも今では同じスタンスでやっていると?
J : ええ、こういうスタンスで自然に仕事が出来るようになるまでいろんなジャンルに関わってきて、格好良く言えば、今ではジャンルレスでいい写真を常に撮れるように心がけてます。今のような状態に至たるまではフォトグラファーというものに対し試行錯誤してきましたので全てが円満な現場だったというわけでもなく、反省していることも多々あります。そんな経験もふまえて、今では、歩み寄りというのをいつも大切にしています。今現在進行中のお仕事も、自分の持ち味で正直に撮影させていただいて、それを受け入れてくれるスタッフの方たちに囲まれてますね。でも、新しい出会いもいつも求めていますので、今回のように声かけていたがけるのはうれしいことです。特に馬が合う合わないは一度ご一緒してみないと正直わかりませんからね(笑)

E : 今回は制作費的にあまり余裕がなく、厳しい撮影スケジュールになりますが「歩み寄り」で是非よろしくお願いいたします(笑)
J : こちらこそ〜よろしくお願いいたします。経費がかさまないようにがんばりまぁすw あと、なんとなく読めていたらでいいんですがデータ納品のスケジュールや、色見本の有無など、いつもやられてる感じや、決まり事などありましたら言ってくださいね。今日はありがとうございましたぁ〜

E : じゃ、また詳細でてきましたらご連絡しますね、
J : は〜い、よろしくお願いいたします〜